2017年6月15日(木)
映画人・演劇人も黙っていられない
意見交換会開く
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表現に関わるものとして黙ってはいられないと、映画人、演劇人が国会内で14日、「共謀罪」に対する意見交換会を開きました。司会は脚本家で映画監督の井上淳一氏。
日本シナリオ作家協会の加藤正人理事長は、「優れた表現は反権力的になるものだ」と指摘。「表現の自由を著しく束縛する共謀罪は看過できない」として、日本劇作家協会の「『新共謀罪』に反対する表現者の緊急アピール」(2月発表)に、シナリオ作家協会として13日に賛同したことを報告しました。
脚本家の中島丈博氏は、明治時代に大逆事件で処刑された幸徳秋水を主人公に作品を書きたいと話し、「脚本の打ち合わせで言いがかりをつけられ逮捕されるのではないか。時代逆行の共謀罪に断固反対。若い人のためにあきらめない」と述べました。
女優の木内みどり氏は、沢村貞子ら治安維持法で逮捕された先輩たちの苦難に触れ、「共謀罪には絶対反対。安倍政権に早く倒れてほしい」と話しました。
日本劇作家協会前会長の坂手洋二氏は、共謀罪の先にあるのは改憲と「戦争のできる普通の国」だと指摘。映画、演劇は観客と作り手の生存を守らなければ成り立たず、「表現者は戦争に反対する」と強調しました。
日本劇団協議会専務理事の福島明夫氏、非戦を選ぶ演劇人の会の山田勝仁氏らも法案に反対を表明。映画監督など会場の参加者からも法案を懸念する意見が相次ぎました。日本劇作家協会の緊急アピールには、日本映画監督協会など9団体が賛同しています。