2017年5月26日(金)
衆院憲法審 首相改憲賛意の統幕長批判
文民統制の原則侵す
大平・赤嶺氏
衆議院憲法審査会は25日、「新しい人権等」をテーマに各党の意見表明と自由討議を行いました。日本共産党から大平喜信、赤嶺政賢両議員が発言しました。
大平氏は意見表明の冒頭、9条に自衛隊を明記するとの安倍晋三首相の改憲発言を「非常にありがたい」と述べた河野克俊統合幕僚長の発言について「憲法尊重擁護義務に反し、文民統制の原則を侵す」と批判し、河野氏の罷免を主張。民進党の武正公一氏も「文民統制の点で問題がある」と指摘しました。
自民党の中谷元氏は「一自衛官としての発言」「何ら問題ない」などと河野発言を擁護。これに対し赤嶺氏は「首相の発言が問題となっているときに、あからさまに首相発言に賛意を示した。個人発言などと不問にできない。軍事組織の政治介入につながる重大発言だ」と強調しました。
大平氏は、安倍首相が「自衛隊を明文で書き込む」と発言したことに対し、「安保法制の下で集団的自衛権の行使を可能にした自衛隊を書き込むことに他ならず、断じて認められない」と批判。過去最大規模の軍事費増などを推し進める安倍政権の下で自衛隊を明記すれば「日本社会の軍事化をいっそう推し進めることになる。平和主義そのものの破壊だ」と強調しました。民進党や社民党の議員からも首相の改憲発言への批判が相次ぎました。