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2017年5月20日(土)

南シナ海行動規範 枠組み案合意

法的拘束力は協議継続

中国・ASEAN高官協議

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 【北京=釘丸晶】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国は17、18の両日、中国の貴州省貴陽で高官協議を行い、「南シナ海行動規範(COC)」の枠組み草案で合意しました。共同議長を務めた中国の劉振民(りゅうしんみん)外務次官が協議後の記者会見で発表しました。草案は8月にマニラで開かれる中国・ASEAN外相会議に提出され、承認される見通しです。

 中国とASEANは2002年、南シナ海での領有権争いの激化を避けるため、事態を悪化させる行動の自制や紛争の平和的解決などを明記した「南シナ海行動宣言(DOC)」に調印しました。行動宣言を法的拘束力のある「行動規範」に格上げするためASEANは中国と13年から高官協議を続けていました。

 ただ、今回合意された枠組み草案の内容は非公開とされています。ASEANが法的拘束力を求める一方、中国は難色を示しており、今回は法的拘束力を持つ文書とする合意には至っていません。劉外務次官は「これは今後の協議で討論する重要問題だ。現在お答えしがたい」と述べるにとどめました。

 中国外務省によると各国は「規範」枠組み合意の意義について積極的に評価し、次の段階の「規範」協議の基礎を築くものだと強調。一致点に基づき「規範」合意を目指すとしています。

 劉外務次官は会見で「(草案は)全面的に各国の利益と関心に応えたものだ」と評価。シンガポールのチー・ウィーキョン外務次官は「協議の一致点に基づき実質的な『規範』達成へ進展できるよう期待する」と述べました。


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