2017年5月11日(木)
「朝鮮半島平和」へ注力強調
韓国大統領就任の文在寅氏
【ソウル=栗原千鶴】10日午前、韓国の新しい大統領に中道左派「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏が就任しました。就任式の国民に向けたあいさつで「朝鮮半島の平和のためには何でもする」と強調し、米国、日本、中国への訪問の意欲を示し、「条件ができれば平壌にも行く」と明言。北東アジアの平和を構築することで、朝鮮半島の緊張緩和の転機をつくると述べました。
文氏は、「新しい韓国に向けて一歩踏み出した」と強調。朴槿恵(パククネ)前大統領の弾劾・罷免を受けて行われた大統領選挙だったことに触れ、「国民が大韓民国の前途を開いた」と称賛。他党の候補にも国政運営に協力を呼び掛け、「私は、すべての国民の大統領になる」と述べました。
大統領を権威とする、これまでの政治文化の清算を約束。「青瓦台(大統領府)を出て、国民と頻繁に対話する」「国民目線の大統領になる」と語りました。
大統領の罷免にともなって実施された今回の選挙では、通常設けられている約2カ月の政権移行期間はなく、中央選挙管理委員会による当選決定後、即時就任となりました。任期は5年です。