2017年5月6日(土)
世界の子どもの平和像16周年 東京で集い
“語り継ごう憲法の心”
中高生も参加 「学んでいきたい」
「語り継ごう 憲法のこころ―日本国憲法施行70周年」と5日、東京都江東区の東京大空襲・戦災資料センターで、「世界の子どもの平和像16周年のつどい」を開きました。主催は、世界の子どもの平和像東京の会と東京高校生平和ゼミナールです。
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つどいでは、建設のための募金活動に奮闘したOGの草薙有希さん(33)が、「核兵器と戦争のない21世紀を」は私たちの願いであり、希望ですと思いを話しました。参加者には、小さな子どもを抱いたOGの姿も。平和像の説明板に刻まれた「世界の平和を願う歴史のリレーランナーとして/未来へ」の言葉は、みんなで議論して考えたといいます。
東京大空襲・戦災資料センター学芸員の比江島大和さんは「若い世代を含めたイベントが開かれ、平和を守るうえで心強いです」とあいさつしました。
東京都内の私立中学2年生の3人は「初めてここに来ました。この平和像をつくるのに中学生もいたことが驚き」「いま北朝鮮問題で、戦争が起こるかもと不安です」「平和のことを学んでいきたい」と話していました。
国内外の戦争遺跡を取材してきた写真家の安島太佳由さんが写真をもとに「若い世代に戦争の記憶を語り継ぐ〜戦跡が語りかけるもの」と題して講演。「究極の戦跡は兵隊たちの白骨化した遺体」と述べ、インドネシアで日本兵の遺骨収容の活動に関わってきた経験を語りました。安島さんは「遺骨収容は、まだ相当残されている。戦争は終わっていない。海外での悲惨な当時の戦闘状況を写真で伝え、子どもたちが平和・戦争にふれるきっかけをつくりたい」と話しました。
リレートークと意見交換では、高校3年の男子生徒は「昨年夏、広島に行き、原爆の被害を学んだ。日本政府が核兵器禁止条約をすすめることに賛成していないことを知ってショックだった」と発言しました。大学3年の男性は「高校生平和ゼミで学んだことをきっかけに、大学で障害者福祉を学びながら、学生9条の会の活動をしている。高校生たちと一緒に、21日の若者憲法集会を成功させたい」と話しました。
世界の子どもの平和像 広島にある「原爆の子の像」の話を聞いて感動したアメリカの子どもたちが1995年に「子どもの平和像」を建て、「世界中に子どもの平和像を建てたい」とよびかけたことがきっかけ。日本各地で取り組みが生まれました。「世界の子どもの平和像(東京)」は東京大空襲・戦災資料センター建設予定地(当時)で、2001年5月5日に除幕式が行われました。