2017年4月11日(火)
豊洲 整備計画から外せ
吉良氏「異常な汚染明らか」 参院決算委
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日本共産党の吉良よし子議員は10日の参院決算委員会で、東京都の築地市場(中央区)の豊洲新市場(江東区)への移転計画について、都の地下水調査で異常な汚染状況が明らかとなったいま、「豊洲移転」を国の整備計画からいったん外すよう求めました。
吉良氏は、土壌汚染対策法上、都が汚染除去をしていなければ、市場整備は“ありえない”との認識を示した矢倉克夫農水政務官の答弁に言及。山本有二農水相は「同じ認識だ」と答弁し、食の安全・安心の確保は当然だと述べました。
新市場では、都による9回目の地下水調査で環境基準の100倍のベンゼンが、39カ所で猛毒のシアン化合物が検出されたとして、吉良氏はこれでは開設は許されないと追及。山本氏は「専門家会議などの検証を踏まえた判断が必要。消費者の心理、信頼を大切にした手続きをしてほしい」と述べました。
さらに吉良氏は、移転推進の姿勢を変えて「総合的な観点」から判断するとした都に対し、国の整備計画は「新設市場―豊洲地区」と移転ありきのままだと批判。「整備計画から豊洲移転をいったん外すべきだ」と求めたのに対し、山本氏は「現状では都の明確な判断が示されていない。(国の計画を)変更する段階にはない」と答えました。
吉良氏は、市場関係者の合意形成が重要だとし、水産仲卸や青果仲卸など業者から移転反対の声が相次いでいると強調。築地市場で営業しながら改修できるとの案を都の市場問題プロジェクトチームが示し、築地市場の業者から「現場の声を反映した案だ」と支持する声があるとして、「築地再整備こそもっとも現実的だ。国は現場と消費者の声に寄り添い、移転計画を見直すべきだ」と主張しました。