2017年4月9日(日)
私たちの表現 奪わせない
「共謀罪」反対 日本ペンクラブが集会
|
安倍政権が審議入りを強行した共謀罪法案に対し「共謀罪は私たちの表現を奪う」として日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は7日、東京都文京区で集会を開きました。約300人が参加しました。
開会宣言に立った浅田会長はじめ、作家、写真家、漫画家など14人の文化人がマイクを握り、廃案への決意を表明しました。
精神科医で作家の香山リカ氏は、出身地の北海道小樽市にゆかりがあり、治安維持法下で虐殺された小林多喜二にふれ「私も多喜二のように、臆せず物を言ったり書いたりしたい。声を上げ続けて、共謀罪法案を廃案に追い込もう」と呼びかけました。
写真家の山口勝廣氏は「報道など、写真には現場の貴重な事実を記録する『社会の目』の役割がある。共謀罪で写真家を萎縮させ、『社会の目』を閉ざすことがあってはならない」と訴えました。
立憲デモクラシーの会の長谷部恭男氏は、安倍政権が共謀罪の口実に国際組織犯罪防止条約を持ち出したことに「条約はマフィアや暴力団を対象にしたもの。日本はテロに対応する国内法がすでに多くある」と批判。「近代刑法の大原則を覆す共謀罪の成立を止めるために、できるかぎりの協力をしたい」と語りました。
作家の落合恵子氏、平野啓一郎氏、日本弁護士連合会などの個人・団体が集会にメッセージを寄せました。