2017年2月18日(土)
サムスントップ逮捕
韓国 朴大統領の収賄立件視野
韓国の特別検察チームは17日、サムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)容疑者を贈賄などの疑いで逮捕しました。韓国メディアが伝えました。李容疑者は同国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップです。検察側は今後、朴槿恵(パク・クネ)大統領の収賄容疑での立件を目指すとみられます。
李容疑者は系列企業サムスン物産と第一毛織の合併に政府が協力した見返りとして、朴大統領の知人、崔順実(チェ・スンシル)被告=強要罪などですでに起訴=らに対し、430億ウォン(約42億円)の支援を行ったとされます。両社の合併は、李容疑者の経営基盤の確立に不可欠だったとみられていますが、李容疑者は否定しています。
検察側は、崔被告が関わったとされるロッテグループや現代グループなど他の財閥も含めた贈収賄事件で、朴大統領が相当な共謀関係にあったとしており、大統領に対する捜査は加速する見通し。検察側は今後、大統領に、対面調査を強く求めていくとみられます。
一方、朴大統領の弾劾訴追案を審理している憲法裁判所は今月24日に最終弁論を設定。3月上旬にも判断を下すとの見方が有力です。弾劾案には、財閥に対する大統領の権限乱用・強要など、法律違反行為があげられており、今回の逮捕が判断に影響を与える可能性もあります。
(栗原千鶴)