2017年2月11日(土)
14私大中12で授業料値上げ
「スーパーグローバル大学」 国際大で26万円も
文部科学省の違法な天下りで注目を集めた「スーパーグローバル大学創成支援事業」(SGU)で、採択された14の私立大学のうち12の大学が授業料を値上げしていることが、日本共産党の宮本岳志衆院議員に文科省が提出した資料で明らかとなりました。
同事業は、安倍晋三内閣の私的諮問機関である「教育再生実行会議」(座長・鎌田薫早稲田大学総長)が発案し、早稲田大学に天下りした吉田大輔・文科省元高等教育局長が現職のときに立ち上げたものです。
SGUに採択される直前の2013年度の各大学の授業料の平均額と16年度の平均額を比べてみると、採択された14の私立大学の平均で2万2947円(2・6%)も値上げしていました。
最も値上げしているのは大学院大学の国際大学で26万8466円(12・7%)、次いで明治大学の4万7467円(5・8%)でした。早稲田大学も2万729円(2・3%)の値上げをしていました。
同時期の全国の私立大学の授業料の平均額はまだ公表されていませんが、最新の13年度の私立大学授業料の平均額は86万4384円で、3年前と比較すると6621円(0・77%)の値上げにとどまっています。ここ最近の私立大学の授業料は、高止まりしていました。しかし、SGUに採択された私立大学は、全国の私立大学の傾向と明らかに違います。
スーパーグローバル大学(SGU) 高等教育の国際競争力の向上やグローバル人材の育成のため、人事・教務制度の改革など国際化を徹底して進めると文部科学省が認定した大学。事業計画にかかる費用の半額を助成します。(解説)