2017年2月1日(水)
司法省トップが執行拒否
入国制限大統領令 トランプ氏は直ちに解任
【ワシントン=遠藤誠二】トランプ米大統領は30日、司法省トップのイエーツ司法長官代行を解任しました。イエーツ氏は同日、難民の受け入れや中東・北アフリカのイスラム圏7カ国の出身者の入国を制限する大統領令に従わないことを求める書簡を、同省の職員に出していました。
イエーツ氏は書簡で、大統領令について「合法とは確信が持てない」と強調。「司法省は常に正義を追求し、正しいことを支持する厳粛な義務を負っている」「私が司法長官代行である限り、擁護が適当と確信するまで、司法省は大統領令を擁護する答弁を行わない」と表明しました。
イエーツ氏はオバマ前政権時に指名されました。トランプ大統領に次期司法長官として指名されたセッションズ上院議員が上院の承認をまだ受けていないことから、司法省の行政上の責任者でした。
ホワイトハウスは声明で、「イエーツ氏は合法的な大統領令を執行することを拒むことにより、司法省を裏切った」と批判しました。イエーツ氏の後任にはバージニア州東部地区のデイナ・ボエンテ検事が任命されました。ボエンテ氏は、イエーツ氏が出した指示を撤回すると表明しました。
CNNテレビによると、トランプ氏は移民税関捜査局トップのラグズデール長官代行も解任しました。