2017年1月31日(火)
「立ち上がり反撃しよう」
米各地で抗議集会
|
【ワシントン=洞口昇幸】トランプ米大統領が難民の受け入れ停止やイスラム圏7カ国からの入国禁止を命じた大統領令をめぐり、首都ワシントンなど米各地で29日に抗議集会がありました。差別・排外主義的な政治を許さない「米国の姿を示そう」との市民の声が、大きなうねりとなりました。
ワシントンのホワイトハウス前では人種、宗教、世代を超えて幅広い市民が手製のプラカードを手に、一帯を埋め尽くしました。
参加者は、メキシコとの国境に壁をつくる大統領令への抗議も込めて、「入国禁止はやめろ!壁はやめろ!」「立ち上がり、反撃しよう!」との唱和を繰り返しました。
入国禁止の対象とされたソマリアからの移民である母親と参加したイスラム教徒の女子高校生は、トランプ政権の下では恐怖が増すばかりだと述べ、「テロ対策の大統領令だというけれど、イスラム教はテロリズムではない。トランプ大統領は不信感を高め、より安全にせずに状況を悪くしているだけだ」と訴えました。
白人男性会社員のマーク・リーブさん(41)は、「これまでいろいろな人を受け入れてきたことが米国の強さや価値だ。今日の集会のような大規模な行動を続けていくことが、トランプ政権への反撃の真の力になる」と強調しました。