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2017年1月26日(木)

米、石油パイプライン推進へ

トランプ氏が大統領令

前政権の中止決定を覆す

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 【ワシントン=遠藤誠二】トランプ米大統領は24日、2本の原油パイプライン建設を推進する大統領令に署名しました。これらはイリノイ州からノースダコタ州を貫く「ダコタ・アクセス・パイプライン」、カナダから米国への「キーストーンXL」の2本の石油パイプラインで、環境保護の観点などから前オバマ政権が建設中止を決定していたもの。同日、早速抗議の声が上がりました。


 ダコタ・アクセス・パイプラインは、ノースダコタ州の先住民=スタンディングロック・スー族の土地の近くを通り、水源であるミズーリ川を横切ります。同族は、飲料水が汚染され貴重な先祖の遺産が汚されるとして昨年に反対運動を展開。オバマ前政権は昨年12月、建設の中止を決めていました。キーストーンXLは、オバマ政権が2015年11月に建設許可を却下していました。

 トランプ政権が建設を再開させることで、キーストーン含め、パイプライン建設の反対運動が再び燃え上がるものとみられます。トランプ氏は24日の大統領令署名にあわせ、条件を再交渉すると表明。一方、スタンディングロック・スー族のデーブ・アーチャンボルト議長は、「パイプラインは住民の同意なしに不当にルートが変更され先住民の土地を通るようになった。交渉する権利が侵害され、われわれの水、下流域の1700万人の水が汚染されことになる」との声明を出しました。

 トランプ大統領は同日、米国内で建設されるパイプラインに米国製の鉄鋼製品使用を促進させる大統領令にも署名しました。


ホワイトハウス前で抗議集会

写真

(写真)ホワイトハウス前の抗議集会=24日、ワシントン

 トランプ大統領が「ダコタ・アクセス・パイプライン」を含む石油パイプライン建設推進の大統領令に署名したことを受け、ホワイトハウス前で24日、抗議集会が開かれました。

 参加者は「大統領令はわれわれの抵抗を強めるだけ」「先住民は反乱を起こす」「石油=気候変動」などと書いたプラカードを持ち、ノースダコタ州で石油パイプライン建設に反対する「スタンディングロック・スー族を支持する」とのコールをあげました。(ワシントン=遠藤誠二 写真も)


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