2017年1月16日(月)
公民権運動の象徴ルイス議員を攻撃
トランプ氏に批判
共和党議員からも次々
トランプ次期米大統領は14日、民主党のジョン・ルイス下院議員が、トランプ氏を正当な大統領でないとして20日の大統領就任式に出席しないと表明したことに対し、「(彼は)言うだけで何も行動しない」とツイッター上で攻撃しました。これが波紋をよび、民主党はもとより共和党議員からもトランプ氏への批判が相次いでいます。(ワシントン=遠藤誠二)
ルイス氏は、アフリカ系の下院議員。公民権運動の象徴的な人物であるキング牧師とともに活動した経験を持つ人物です。同氏は13日のテレビ番組で、トランプ氏の就任式には出席しない意向を表明。これにトランプ氏が反発しました。
しかし、「言うだけで何も行動しない」という、ルイス氏のこれまでの活動を顧みないトランプ氏のツイッターでの発信に、共和党の議員からも「おいおい。やめろ」(アマシュ下院議員)、「ルイス議員と彼の言動は世界を変えた」(サス上院議員)と反発の声があがりました。トランプ氏の発信が、就任式をボイコットする議員をさらに増やしているともいわれています。
ルイス氏自身は、「血みどろに殴られ、催涙弾を受け、アメリカの正義のためにたたかってきたキング牧師とともに行進した。時には、米国を正しい方向に導いてきた」と発信しました。16日は、公民権運動の成果をたたえる「キング牧師の日」。トランプ氏の言動に反発がさらに広がることは必至です。