2017年1月10日(火)
腐敗防止へ国家監察委
中国共産党決定
【北京=小林拓也】中国共産党の第18期第7回中央規律検査委員会総会が6〜8日に開かれ、反腐敗闘争に向けた監察を強めるため、「国家監察委員会」設立の準備を進めることを決めました。総会は「国家監察体制改革を深化する」方針を確認し、「国家監察法」の制定を進めることも決定。全国規模の監察組織を設立し、不正摘発の体制を強める狙いがあるとみられます。
中国共産党は昨年10月に開かれた第6回中央委員会総会で、「厳格な党内統治」について議論し、反腐敗闘争を継続して党内での相互監督を強めることを確認しました。監察体制の強化を打ち出すことで、今年秋に開かれる第19回党大会に向け、反腐敗闘争を継続する姿勢を示しました。
6日に演説した習近平総書記(国家主席)は「党の規律建設が強化され、反腐敗闘争の圧倒的な態勢はすでに形成された」とこの間の成果を強調。一方で、「いまだに責任は重大で前途は遠い。腐敗をたたく程度を弱めることはなく、反腐敗という正義のたたかいに断固勝利する」と訴えました。
規律検査委によると、昨年は約41万5000人の党員が処分を受け、習指導部発足後で最多となりました。