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2016年12月21日(水)

辺野古訴訟 最高裁、不当判決を追認

あらゆる手法で新基地阻止へ

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(写真)最高裁の不当判決に抗議する人たち=20日、最高裁判所前

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、翁長雄志知事が辺野古埋め立て承認「取り消し」の撤回を求めた国の是正指示に従わないのは違法だとして国が県を訴えた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は20日、「上告人(知事)が埋め立て承認取り消しを取り消さないことは違法」であるとして、県の上告を退けました。

 国側の勝訴とした一審福岡高裁那覇支部の判決が確定し、県は敗訴しました。これを受け、政府は中断していた新基地建設に着手するかまえです。

 翁長知事は「確定判決には従う」と述べており、近く埋め立て承認の取り消しを撤回する考えです。ただ、「あらゆる手法で新基地を阻止する」との姿勢に変わりはなく、埋め立て承認取り消し以外の知事権限を行使するかまえです。米海兵隊のMV22オスプレイ墜落に対する怒りも強まっており、新基地をめぐる安倍政権と沖縄県民のたたかいは新たな段階に入ります。

 政府は昨年11月、翁長知事が仲井真弘多前知事による辺野古の埋め立て承認を取り消したことを不服として提訴。今年3月の和解条項で埋め立て工事は一時停止されましたが、高裁那覇支部は9月、「辺野古新基地は必要」との国の主張を全面的に認めた不当判決を出しました。

 県はこれを不服として同23日に提訴。10月3日に、地方自治など憲法解釈をめぐる「上告理由書」と、辺野古埋め立ての根拠となる公有水面埋立法などの法令解釈をめぐる「受理申立理由書」を提出していました。

 最高裁は上告理由書については12日に棄却を決定。憲法判断を避けました。申立理由書については口頭弁論を開かず20日に棄却しました。

 「新基地は必要」という高裁判決の論旨は採用しなかったものの、最高裁は、普天間基地「代替施設」建設のために埋め立て承認を行ったという判断は「社会通念に照らし明らかに妥当性を欠くものであるという事情は認められない」として、形式論の範囲で退けました。


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