2016年11月30日(水)
朴大統領 辞任の意向
任期短縮 「国会決定に委ねる」
韓国
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は29日、親友の崔順実(チェスンシル)被告らによる国政介入事件について国民向けに3度目の談話を発表し、再来年2月の任期満了を待たずに辞任する意向を表明しました。
談話の中で、朴大統領は「任期短縮を含め、進退問題を国会の決定に委ねる」と強調。「安定して政権を移譲することができる方策を用意してくれれば、その日程と法手続きに基づいて、大統領職から退く」と述べました。
現地からの報道によると、最大野党「共に民主党」の秋美愛(チュミエ)代表は「弾劾を避けるための小細工だ」と批判。野党3党は30日に会合を開き、今後の方針を協議します。与党セヌリ党内で朴大統領と距離をおく議員らは大統領の早期退陣に向けた与野党の交渉を要求。9日までに合意が得られなければ、弾劾案採決に同意する方針だとしました。
崔被告をめぐる疑惑は10月下旬、朴大統領の演説草稿などのファイルが、崔被告のパソコンに保存されていたという報道で発覚しました。朴大統領は、崔被告から助言を受けていたことを認め、謝罪。しかし、その後も側近らが職権乱用などの罪で起訴され、検察も朴大統領の共謀を認定していました。
(栗原千鶴)