2016年11月23日(水)
最賃時給15ドル実現へ
29日に全米規模デモ
320の都市で
【ワシントン=遠藤誠二】最低賃金引き上げを求める米国内のファストフード店や空港で働く労働者らは、全米320の都市、20の空港で29日に全国規模のデモを行うと、21日までに発表しました。大統領選挙では実業家のドナルド・トランプ氏が勝利しましたが、労働者らは「われわれは後退しない」との決意で、最賃引き上げ行動を続ける構えです。
計画しているのは、連邦政府が定める最低賃金の引き上げを求める運動団体「ファイト・フォー・15ドル」(15ドルをめざすたたかい)。最賃時給15ドルを目指しており、マクドナルドの労働者や、空港で清掃、荷物取り扱い、車いす補助などの業務にあたる職員が中心。彼らは、平均で時給7〜8ドルほどの低賃金です。
シカゴのオヘア空港など、主要ハブ空港でストが予定されています。デトロイト(ミシガン州)、デンバー(テキサス州)などの都市のマクドナルド店前では、市民による座り込みが行われます。
主催者は、最賃引き上げの要求とともに、“人種や宗教、性別による分裂をまねく政治を拒絶するためにも抗議の声をあげよう”とよびかけ、トランプ氏勝利で頻発するヘイトクライム、人種差別に反対することを参加者に訴えています。
「ファイト・フォー・15ドル」のツイッター上には、「労働者にとって重要なたたかいだ。連帯する」「後戻りなどしない。最賃15ドル(実現)までたたかい続ける」などの声が寄せられています。