2016年10月16日(日)
米 キューバ制裁さらに緩和
ラム酒・葉巻 持ち込み拡大
【ワシントン=洞口昇幸】米政府は14日、対キューバ経済制裁を17日から緩和し、金融や貿易、旅行に関する規制をさらに緩めると発表しました。これにより米国人旅行者が、キューバ名産のラム酒や葉巻を個人消費用に持ち込める量が拡大されます。米大統領の権限によるキューバへの制裁緩和は今回で6回目。
オバマ米大統領は14日の声明で、民主主義と人権でキューバ政府との見解の大きな相違が残されているとのべつつ、「(米国の)関与が両国の利益と価値が前進する最良の方法だと考える」と述べています。
発表によると、米国人とキューバ人の医療分野などでの共同研究を許可。科学研究や宗教活動に関するキューバ人への奨学金、助成金を認めます。
キューバ国内の金融機関での口座の設置を解禁。またキューバ人が一部の米製品をオンラインで購入できるようになります。
米国とキューバは昨年7月に双方で大使館を再開し、54年ぶりに国交を回復。オバマ政権は米議会に対キューバ禁輸措置の全面解除を求めていますが、議会側は人権問題などが進展していないとして応じていません。