2016年9月5日(月)
G20首脳会議開幕
低迷経済・格差拡大議論へ
【杭州(中国)=佐久間亮】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議が4日、中国浙江省杭州市で2日間の日程で始まりました。不確実性を増す世界経済に対し、G20がどのようなメッセージを発信するのかに注目が集まっています。世界第2の経済大国、中国の習近平国家主席が議長を務めます。
習主席は開会式で、「世界の不平等と不均衡を減少させ、成長の成果を共有しなければならない」と演説しました。
国際通貨基金(IMF)によると、過去20年間で上位10%の所得は約40%上昇。一方で、低所得者層の所得はほとんど増加していません。IMFのラガルド専務理事は、「多くの新興国でも不平等は拡大している」と警鐘を発しています。
G20では、低迷する世界経済や格差拡大の問題とあわせて、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を進める行動計画を作成することを目指しています。
2008年の世界経済危機(リーマン・ショック)を契機に始まったG20首脳会議は、杭州で11回目。今回は、経済危機への対応という短期的な政策にとどまらず、中長期的な政策についても議論を交わします。
日本から安倍晋三首相が出席しています。