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2016年8月12日(金)

マレーシア 元首相ら新党結成

「汚職、権力乱用とたたかう」

首相と対決姿勢鮮明に

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 【バンコク=松本眞志】マレーシアのムヒディン・ヤシン前副首相は9日、首都クアラルンプールで内務省の団体登録局に新党の登録申請を行いました。新党名は「統一マレーシア人民党」で、マハティール元首相が結成を主導。ムヒディン氏は記者会見で、「新党は汚職、権力乱用とたたかう」と宣言し、不正資金疑惑を抱えるナジブ首相との対決姿勢を鮮明にしました。


 ムヒディン氏が党首に、マハティール氏は議長に就任する予定。マハティール氏の息子ムクリズ・マハティール前クダ州首相、与党・統一マレー国民組織の女性幹部を務めたアニナ・サドゥディン氏らが結党メンバーに名を連ねています。

 ムヒディン氏は記者会見で、多民族国家マレーシアの全国民の権利を擁護することだと説明。汚職、権力乱用とのたたかいに加え、「社会正義の実現と富の公正な分配」を新党の目標に挙げ、「マレーシアを救うという一つの目標に向かって、すべてのマレーシア人を結束させる」と強調しました。

 昨年7月、政府系投資ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」の資金がナジブ首相の個人口座に流れたという不正疑惑が浮上。ムヒディン氏はナジブ氏を批判した直後に副首相を解任され、今年6月には統一マレー国民組織を除名されました。

 ムヒディン氏は党員資格について、すべてのマレー民族とマレーシアの先住民を対象にすると表明。一方、中国系やインド系など他の民族も準党員として入党が可能で、党の人事権以外は他の党員と同じ権利を持つとしました。また、党の重要な役職に「任命」されることもできるとしています。

 「新党は人種主義に基づく政党」との批判について、党の創立メンバーは現地メディアに対し、マレー人だけの政党である統一マレー国民組織に対抗するための戦略だと説明しました。

 マハティール元首相は登録申請前、新党が野党連合・希望連盟と共同し、2018年の総選挙で統一マレー国民組織を中心とする与党連合・国民戦線と正面から対決すると表明しました。


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