2016年8月2日(火)
仏教会襲撃事件
犠牲者追悼 連帯示す
カトリックミサ ムスリムが参加
【パリ=島崎桂】フランス北部ルーアン南郊のサンテティエンヌデュルブレで7月31日、カトリック教会のミサに多くのムスリム(イスラム教徒)が参加、同地で26日に発生した教会襲撃事件の犠牲者を追悼し、両宗教間の連帯を示しました。
同事件では、2人の男が教会に立てこもり、人質となった司祭1人を殺害。過激組織ISが犯行声明を出しています。
フランス・ムスリム評議会(CFCM)は事件直後の声明で、国内のムスリムに対し、仏各地の教会で行われるミサで「連帯と信仰」を示すよう要望。カトリック教会側も、ミサへの積極的なムスリム受け入れを呼び掛けていました。およそ1000人が訪れたサンテティエンヌデュルブレでのミサには、100人余りのムスリムが参加しました。
同地のムスリム団体の代表モハメド・カラビア氏は、「二つの宗教がともにあることを目に見える形で示したかった」と述べ、ミサに参加したムスリムに謝意を表明。ドミニク・ルブラン司祭は、「ムスリムの兄弟たちが、神の名の下でふりまかれる死と暴力を拒絶する平和の構築者としてやってきた」と歓迎しました。西部ボルドーでも、カトリック信者やムスリム約400人がともに追悼ミサを行いました。
これに先立ち、29日に各地のモスク(イスラム教礼拝所)で行われた礼拝には、多くのカトリック信者が参加していました。