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2016年8月1日(月)

南米初 リオ五輪いよいよ

「新しい世界へ」平和の祭典

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(写真)リオデジャネイロ市内の有名な観光地コパカバーナ海岸に設置された五輪のモニュメント前で写真を撮る人たち=30日(佐藤恭輔撮影)

 【リオデジャネイロ(ブラジル)=五輪取材団】第31回夏季五輪リオデジャネイロ大会が5日(日本時間6日)に開幕します。大会スローガンは「新しい世界へ」。南米初の五輪は、大会前に発覚したロシアのドーピング問題の余波が広がる一方、シリアや南スーダンなどによる“難民チーム”が結成される新たな試みも実施されます。

 大会を6日後に控えた30日、リオ市内は「平和の祭典」の幕開けを静かに待っています。開会式が行われるマラカナン・スタジアム前は、開幕セレモニーのリハーサルを待つボランティアらが長い列をつくりました。

 サンバ隊のダンサーとして開会式に登場するワンダ・コスタさん(67)は「これはカーニバルよ。この1年、週3回練習してきた踊りを多くの照明の下で披露するのは幸せ」と笑顔で語りました。

 観光名所コパカバーナ海岸には、五輪の大きなシンボルマークの前で観光客がポーズを取り、記念撮影を楽しんでいました。

 海岸を散歩していたスエリ・ロプシさん(70)は「ブラジル人の長所は友好的なところ。外国の人たちと仲良しになる天才です」。同国は多人種・多文化が共生し、融合してきました。その懐の深さがあちこちで発揮されるに違いありません。

 五輪の招致当時、リオが掲げたのは「スポーツを通じた社会の融合」。これに沿って組織委員会はファベーラ(スラム街)など市内21カ所にスポーツ施設をつくりました。

 一方、マラカナン・スタジアムに隣接する五輪チケット売り場はほとんど行列もなく、10カ所の販売窓口のうち半分以上が閉まっていました。マリア・ビットリアさん(20)は、大会への不満を口にしました。

 「(リオ市の)市長は五輪に熱心だけど、市民生活を守っていない。病院づくりと教育に力を入れてほしい」

 リオ州の財政難は深刻です。公務員の給料が支払われず、大学職員や警官がストライキを行いました。

 新たな大陸に渡った聖火は、さまざまな課題を抱えつつも、「友情と寛容」の種火を国内外にともします。


 リオ五輪 ブラジルのリオデジャネイロで8月5日(日本時間6日)から21日(同22日)までの17日間開催されます。会場はマラカナン、コパカバーナなど4地区。ゴルフと7人制ラグビーの2競技が新たに追加され、28競技306種目を実施します。


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