2016年7月26日(火)
ロシア 全面排除せず
リオ五輪でIOC 各競技団体が判断
国際オリンピック委員会(IOC)は24日、電話による臨時理事会を開き、国家ぐるみのドーピングが指摘されたロシアの選手がリオデジャネイロ五輪に出場できるかどうかを協議し、各国際競技団体(IF)の判断に委ねる決定をしました。ロシア選手の全面的な排除は見送られました。
ロシア選手の出場は、信頼できる国際的な検査を受けるなどIFの求める条件を満たす必要があります。
国際陸連は6月、反ドーピング態勢が不十分だとしてロシア陸連の資格停止継続を決めているため、ロシアの陸上選手は原則としてリオ五輪に出場できなくなりました。
今月18日に世界反ドーピング機関(WADA)の調査チームはロシアが国家主導で2014年ソチ冬季五輪や夏季を含む30競技でドーピングを行っていたと認定する報告書を発表。IOCにリオ五輪からロシアを排除するよう勧告していました。
今回の決定では、同報告書で不正行為が指摘された選手や団体は、潔白が明らかになった場合のみ参加が認められます。また、過去にドーピング違反で処分を受けた選手は出場できません。
WADAはIOCの判断に、「勧告が受け入れられず失望した」とする声明を出し、改めて「ロシアの国家主導のドーピングは、スポーツの高潔性を脅かす」と表明しました。