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2016年6月23日(木)

最終盤まで激論

英 きょうEU国民投票

残留を 若者雇用への影響心配

離脱を 英国を過小評価するな

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(写真)21日、ロンドンのトラファルガー広場で開かれたEU残留派市民の集会(島崎桂撮影)

 【ロンドン=島崎桂】英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を2日後に控えた21日、英BBCはロンドン市内で投票前最後の討論会を開催しました。残留派・離脱派双方の主要な論客がパネリストを務め、焦点となっている経済的影響や移民問題で激しい議論を展開しました。


 英最大労組・労働組合会議(TUC)のオグレディ書記長は、残留派を代表して参加。「(低賃金や財政難など)英国の全ての問題で移民が非難されていることにうんざりする」と述べ、移民への不安を煽(あお)る離脱派を批判しました。

 同じく残留派のカーン・ロンドン市長は、離脱後の経済悪化などを念頭に「(離脱派は)英国を闇に向かう一方通行に導きたいのか」と迫りました。

 対する離脱派のジョンソン前ロンドン市長は、「残留派は英国が(単独で)できることを過小評価している」と主張。「木曜日(投票日)は我々の独立記念日になる」との訴えに、離脱派の観衆は大きな歓声を上げました。

 ロンドン中心部のトラファルガー広場では21日、EU残留を求める市民らが集会を開催。交代でマイクを握り、通行人らに残留への投票を呼び掛けました。特に、参加した多くの若者は離脱に伴う雇用への影響を懸念しており、横断幕やプラカードには「私たちの未来を売り渡すな」などの文字が並びました。

 ロンドンの大学生、パーシー・ディブリースさんは、「EUが誕生した後、欧州では半世紀以上にわたって平和が続いている。この平和を基に、現在のEUには仕事や学業で多くの機会があふれている」と語りました。

 同広場では、態度未定者を挟み、残留派、離脱派双方の市民が自らの主張を繰り広げる場面もありました。

 EU離脱の必要性を訴えていたケニー・ギブンさんは、「EUは創設当初から大企業や金融機関のロビー活動を受けている。EUの官僚は、(各国の選挙で選ばれた)欧州議会の反対を覆して法案を強行することもできる。EUが民主的(組織)になることはあり得ない」と語気を強めました。


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