2016年6月16日(木)
舛添都知事辞職
都民世論の画期的勝利
「光った共産党の追及」の声
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東京都議会から辞職要求を突き付けられた舛添要一知事は15日、しぶしぶ辞職を表明しました。3万件を超える都への抗議・意見を寄せた都民の世論の画期的な勝利です。
舛添知事の一連の疑惑は、日本共産党都議団(吉田信夫団長、17人)の高額海外出張の実態調査結果公表が発端となりました。「共産党の追及が光りましたね」。共産党の質疑を取材した商業メディア記者の感想です。
都庁内からは「共産党が提案した不信任決議を、与党まで提案するとは予想しなかった。都政史上画期的な出来事だ」と驚嘆の声があがりました。
疑惑が相次ぐ
高額出張に続いて公用車での神奈川県湯河原町の別荘通い、政治資金の不正使用などの疑惑が相次いで浮上。
なかでも政党助成金に収入の大半を頼っていた舛添氏の政治団体が、家族の旅行宿泊費・飲食費から美術品、外国旅行で購入した衣類・民芸品、漫画・児童書、額縁の購入費まで政治資金から支出していた問題は都民の怒りに火をつけました。
都議会で焦点になったのは、2013年と14年の正月に龍宮城スパホテル三日月(千葉県木更津市)に家族4人の旅行で宿泊した費用を、「会議費用」として政治資金で支出していた問題です。
舛添知事は当初、記者会見で「事務所関係者ら」とホテルの部屋で「会議」を開いたと説明。知事が弁護士に依頼した「調査報告書」では、「会議」が「面談」に、「事務所関係者ら」が「会社社長」に変わり、宿泊したホテルや会社社長から聞き取り調査をしないまま「違法とはいえない」と結論づけました。
共産党都議団は、知事の高額海外出張や公用車の私的使用の公私混同問題、政治資金疑惑について、独自に調査を行い、核心をつく追及を展開。本会議で与党が「違法性はない」と知事をかばったのとは対照的に、共産党は和泉なおみ・大島よしえ両都議が本会議で、13日の総務委員会の集中審議で曽根はじめ都議が、ホテルで会社社長と面談したという知事の説明は作り話の疑いが濃いと厳しく追及しました。
都のある幹部は「猪瀬直樹、舛添と2代続いた都知事が『政治とカネ』問題で辞職したのは恥ずかしい。早く都政を正常化してほしい」と記者に語りました。
百条委設置を
共産党都議団は、13年6月の都議選で8議席から17議席に倍加し、都議会第3党に躍進。都民の世論と躍進した共産党都議団の活動が、猪瀬、舛添両知事を辞職させる推進力になりました。
舛添氏の辞職で疑惑の幕引きをすることは許されません。偽証罪も問える強力な権限を持つ百条委員会を設置し、疑惑を徹底究明すべきです。
「政治とカネ」にまみれた都政から決別し、都民が主人公の清潔な都政への転換が求められています。
(岡部裕三)