2016年4月25日(月)
死者600人超 救出難航
エクアドル地震1週間
各国支援急ぐ
【メキシコ市=島田峰隆】南米エクアドルでマグニチュード7・8の地震が発生してから1週間となる23日、同国のコレア大統領は、死者が646人に達し、行方不明者が130人いると発表しました。現地では700回を超える余震が続き、救出活動は難航しています。中南米諸国をはじめ、国連や各国が支援を急いでいます。
発表によると、負傷者は約1万2500人。約2万6千人が路上などで避難生活を送っています。被害が集中している太平洋沿岸のマンタやペデルナレスなどの都市では約7000棟の建物が被害を受けました。
現地メディアによると、周辺自治体などからの支援も受けて救出、支援活動を進めていますが、道路の寸断や相次ぐ余震のために食料や飲み水、医薬品が被災者に十分に届けられない状況だといいます。
エクアドル政府は、被害額が約30億ドル(約3350億円)に上る可能性があるとしています。コレア氏は19日、「復興は長いたたかいになる」と指摘。23日には首都キトやグアヤキルなどの住民に対し、被災者の宿泊受け入れを呼び掛け、その費用は救援基金などで政府が準備する姿勢を示しました。
南米12カ国でつくる地域共同体「南米諸国連合」(UNASUR)は23日、キトで外相会議を開き、エクアドルへの支援強化を確認。ベネズエラやチリなどがすでに医師の派遣や支援物資の送付を始めています。
メキシコ政府は22日、食料や医薬品など13トンの支援物資を送り、約100人の救助の専門家を派遣すると発表。スペインやフランスなど欧州各国のほか、国連難民高等弁務官事務所など国連機関もテントや浄水器、熱帯性の疾病まん延を防ぐための虫よけを送ると表明しています。