2016年4月7日(木)
2割の自治体が給食費独自補助
無償化制度は45自治体で実施
全教調査
全日本教職員組合(全教)は6日、各自治体独自の給食費補助制度の調査結果を発表しました。2割の自治体で何らかの保護者負担軽減を実施し、ここ数年で実施に踏み出す自治体が増えていることがわかりました。
調査は2015年11月に実施。1740区市町村・広域連合中1032が回答しました。
就学援助や基本的に設置者が負担すべき光熱水費負担などを除き、給食費にかかわる保護者負担を直接軽減する補助制度があると答えた自治体は19・3%でした。このうち全員対象・全額補助、いわゆる無償化制度は45自治体。全員対象・一部補助は84自治体、多子世帯への補助は40自治体でした。(表)
14・15の両年度から実施を開始した自治体は34・7%を占め、ここ数年で前進したことがうかがえます。
東京都内で記者会見した全教の中村尚史副委員長は、子どもの貧困の広がりを背景に、負担軽減が行政側の関心事となり、保護者や住民、教職員の願いが後押ししてとりくみがすすんでいると強調。一方で、大きな自治体ほど制度がないなど自治体間で格差があると指摘し、「教育の機会均等を保障し、教育の無償化をすすめるためにも、国の責任で給食費の無償化をおこなうべきだ」と訴えました。
給食費にかかわる保護者負担軽減のための自治体独自の補助制度
(数字は自治体数)
全員対象・全額補助 45
全員対象・半額以上補助 19
全員対象・一部補助 84
消費税増税分などの負担 16
多子世帯への補助 40
その他の補助(所得制限など) 2
(2015年11月実施、全教調査から)