2016年4月7日(木)
私大生 仕送り最低に
東京私大教連調査 生活費1日850円
首都圏の私立大学に2015年春に入学した新入生の仕送り額が月平均8万6700円で、2001年度以降15年連続で減少し、過去最低を更新したことが6日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の調査で明らかになりました。
調査は昨年5〜7月、東京や神奈川など5都県にある16大学・短大の新入生の保護者を対象に実施。4568件から回答を得ました。
調査によると、入学直後の出費が落ち着く6月以降の月平均仕送り額が、前年から1800円減少し、過去最低に。
仕送り額から家賃を引いて30日で割った1日の生活費は850円で、調査開始以降最低。初めて900円台をきった前年度(897円)に続き減少しています。
学費など入学に必要な費用を借り入れた家庭は17・9%。借入額の平均は前年よりも2万3000円増の183万円で過去最高です。
下宿生など自宅外通学者の「入学の年にかかる費用」は295万円で世帯収入の32・8%を占め、9割の家庭が費用負担を「重い」と回答しています。
東京私大教連は「各家庭の学費等の負担は限界に来ている」と指摘。食費の切り詰めや遠距離通学の増加、アルバイトで学業に支障が出ている実態を紹介。学費負担軽減のため、私大への補助金増額や給付制奨学金などの拡充を政府に求めていくとしています。
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