2016年3月19日(土)
水責め・家族攻撃 逆効果
米軍トップ トランプ氏を間接批判
対テロで
【ワシントン=島田峰隆】米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は17日、テロとのたたかいにおいて水責めなどの拷問を加えたり、容疑者の家族を意図的に標的にして攻撃したりすることは「米国の価値観と合致せず、率直に言って逆効果だ」と反対する姿勢を示しました。上院軍事委員会の公聴会で証言しました。
ダンフォード氏は「そうした手法がもたらす悪影響は多くある。その一つは軍の士気に与える影響だ。またいずれにせよそうした手法は合法でない」と指摘しました。
水責めなどの手法をめぐっては、米大統領選で共和党の指名候補争いで首位を走る不動産王のトランプ氏が容認する発言をし、物議をかもしていました。ダンフォード氏の発言は名指しを避けつつ、トランプ氏を批判したものです。
トランプ氏はその後、軍に対して法律に違反するような指示を出すことはしないと発言を修正しました。しかし最近は、過激組織の人物に対する取り調べなどでは拷問を容認するよう法律の変更を求めています。