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2016年3月17日(木)

新5カ年計画など採択

中国全人代が閉幕

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 【北京=小林拓也】中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は16日の最終日、2016〜20年の「新5カ年計画」や予算案などを採択し、閉幕しました。中期の経済社会政策の目標を示した新5カ年計画は、年平均6・5%以上の経済成長率を維持する方針。貧困対策や環境保護、社会保障制度の改善などが柱となっています。反対・棄権票は2・7%でした。

 一方、国防費の7・6%増などを盛り込んだ16年予算案の反対・棄権票は、昨年同様に全体の13・6%に達しました。

 最高人民検察院(最高検)と最高人民法院(最高裁)の活動報告も採択され、反対・棄権票はそれぞれ10%、9%でした。

 脱貧困を推進するため慈善活動のあり方などを定めた慈善法も成立しました。

経済改革 決意示す 首相

 全人代閉幕後に記者会見した李克強首相は、減税や供給側の構造改革などの経済改革を通じて、「市場の活力と人民の創造力を発揮し、中国経済の下向き圧力を抑えることはできる」と強調。「改革開放を堅持すれば、中国経済がハードランディング(急な失速)することはない」と訴えました。

 鉄鋼や石炭などの分野で過剰生産を解消することにともなう大量の失業者には「転職のための基金に1000億元(約1兆7400億円)を用意した。必要ならば増加する」と強調しました。

 米中関係について李氏は、米中間に百以上の対話メカニズムがあり、「食い違いをコントロールし、共同の利益を不断に拡大できる」と指摘。米大統領選に触れ、「誰が大統領になっても関係発展の大局は変わることはない」と述べました。

 一方、南シナ海問題などを念頭に、「(アジアの)域内国家でも域外国家でも、地域の安定に対し有益なことをすべきだ」と米国をけん制しました。

 5月に独立志向が強いとされる民進党政権が誕生する台湾との関係に関し、中台経済発展の前提は「平和発展を維持することであり、その土台は(一つの中国で合意した)『92年合意』だ」と改めて表明しました。


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