2016年3月10日(木)
児童扶養手当 支払い回数増加要求
辰巳氏 「まとめ」は生活設計困難
参院予算委
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日本共産党の辰巳孝太郎議員は参院予算委員会で9日、貧困・格差の問題を取り上げ、ひとり親家庭に支払われる児童扶養手当の支払い回数増加を求めました。
同手当は年3回、4、8、12の各月にそれぞれ前月までの4カ月分をまとめて支払われます。ひとり親家庭の生活の安定と自立促進に寄与し、子どもの福祉増進を図ることを目的としています。
辰巳氏は、母子家庭の相対的貧困率が50・8%で最下位だと指摘。そのうえで、公的手当が「まとめ支給」であるため「収入の増減のムラが低所得者の生活設計を困難にする」と指摘しました。
辰巳氏が児童扶養手当の支払い回数増加で家計管理の困難さが軽減されるかとの認識をただしたのに対し、塩崎恭久厚生労働相は「家計管理がしやすいという意見は承知しているが、額が増えるわけではない。支給回数の増加で負担軽減にはならない」と述べました。
辰巳氏は、年金支給が1990年に年4回から6回の支払いに増やされた理由を質問。塩崎厚労相は、受給者サービスの改正を図るためだとしました。
辰巳氏は、離婚届を出した母子家庭に児童扶養手当が支払われるのは4カ月後だと強調。「生活の安定に寄与」するという制度の趣旨が反映されていないと指摘しました。母子家庭を貧困に陥らせてはならないとして、支払い回数の増加を迫りました。