2016年3月4日(金)
対話による解決強調
北制裁強化決議で各国
2日の国連安全保障理事会では、北朝鮮に対する制裁強化決議の採択にあたって、各理事国が意見表明しました。北朝鮮にたいして、朝鮮半島非核化に向けた交渉の席について、話し合いを通じた問題解決に応じるよう呼び掛けました。
米国は、安保理決議が過去20年のどの制裁よりも踏み込んだものになっていると指摘。その目的は北朝鮮国民に苦難を強いることではないと述べ、国際社会の圧力は朝鮮半島の非核化に向けた交渉の席に着かせるために効果的だと語りました。
フランスは、安保理は北朝鮮政府に明確なメッセージを送ったと指摘。究極の目的は、朝鮮半島を非核化し、平和と安全をもたらすことだと強調しました。
中国は、制裁だけでは朝鮮半島の核問題の根本解決はできないとの従来の立場をのべつつ、「決議を問題の政治解決のための起点と土台にすべきだ」と対話による問題解決を改めて強調しました。
ロシアは、今回の制裁は非常に厳しいが、6カ国協議の再開に向けて扉は開かれたままだと強調。同協議参加国に交渉の再開を呼び掛けました。
英国は、決議について、北朝鮮の人道状況に悪い結果をもたらすことは意図しておらず、加盟国に対し全面的な実施を呼び掛けました。
マレーシアは、北朝鮮に対し、6カ国協議の枠組みのもとでの平和的な交渉を再開すべきだと呼び掛けました。
ニュージーランドは、北朝鮮が自国民の基本的な必要を満たすよう求めるとともに、挑発行為ではなく、朝鮮半島非核化の交渉に戻ることが利益となると強調しました。
エジプトは、北朝鮮の人道状況を悪化させることなく、6カ国協議を再開し、朝鮮半島を非核化するよう考慮された決議だと指摘しました。
セネガルは、同決議で科される制裁について、そのこと自体が目的ではなく、平和と安全を維持するための手段だと強調しました。
アンゴラは、北朝鮮の国民を罰することなく制裁を強化する一方で交渉再開の窓口は開いたという、バランスのとれた決議となったと述べました。