2016年2月22日(月)
水俣病問題解決へ成果を
不知火患者会が決起集会
熊本
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水俣病公式確認から60年を迎える今年を、すべての被害者救済と水俣病問題の解決を実現する節目にしようと、最大の未認定患者団体「水俣病不知火患者会」(大石利生会長)は21日、新春総決起集会を熊本県津奈木町で開きました。
「ノーモア・ミナマタ」第2次国賠訴訟弁護団の園田昭人団長や、患者会の元島市朗事務局長が、情勢や、この間の成果をのべました。加害者の国、県、チッソが多くの被害者を線引きによって切り捨てたまま水俣病を幕引きしようとする中、線引きの外にも揺るがぬ被害の存在を明らかにしながら、全国で訴訟原告団を拡大し、世論喚起にも大きな飛躍をつくり出した到達点を報告。さらなる運動の前進で「60年の節目に解決の土台となる大きな成果を勝ち取ろう」と呼びかけました。
原告団の森正直団長は、運動の切り崩しを狙う加害者側の動きについて「一枚岩の団結ではね返そう」と強調。救済策に申請しながら、地域の線引きで救済対象に該当しないとの通知を受けた女性(75)=鹿児島県長島町=は「同じ島の中に線が引かれ、線の外ということで公的な検診も受けずに切り捨てられた」と涙ながらに語り、手足のしびれなど他人には言えなかった苦しみに対する加害者の責任を告発。すべての被害者への正当な補償を求めました。
参院熊本選挙区で野党統一候補として勝利をめざす、あべ広美氏と、3月の県知事選に挑む寺内大介予定候補が駆けつけ、連帯あいさつ。日本共産党の市田忠義副委員長がメッセージを寄せ、山本伸裕県議があいさつしました。