2016年2月4日(木)
甘利氏側へ500万円 UR補償金が原資
『文春』報道 総務担当者 証言
甘利明前経済再生相の口利き疑惑で、告発した千葉県の建設会社総務担当者だった一色武氏が、口利きの謝礼として甘利氏の秘書(当時)に手渡した500万円の原資は、都市再生機構(UR)から受け取った補償金2億2千万円だったと証言していることがわかりました。4日発売の『週刊文春』に掲載されます。
報告書記載の100万円は別口
URは国がほぼ全額を出資する独立行政法人。証言が事実なら、URが払った補償金の一部が甘利氏側に流れたことになります。
URは千葉県内の道路建設で建設会社の物件を移転させる補償金として、2億2千万円を同社に払う契約を2013年8月に結んでいます。
同誌によると一色氏は「補償金の一部が8月20日に振り込まれた。この日に金を引き出し、口利きのお礼を渡すべく(神奈川県大和市にある甘利氏の)大和事務所に向かった」と話しています。
一色氏の口利き依頼を受けて甘利氏の秘書らがURに初めて接触したのは、この2カ月前の13年6月だったことがわかっています。
また一色氏は、13年と14年に甘利氏が大臣室と大和市の事務所で建設会社側から現金50万円を2回、計100万円を受け取ったことについても「甘利氏の説明は事実ではない」としています。
この計100万円について甘利氏は辞任を表明した1月28日の会見で「14年2月4日付で政治資金収支報告書に献金として記載した」と説明しました。
これに対し同誌記事で一色氏は「2月4日付の100万円は私が渡したものとは別に、建設会社が献金したもの」だと語っています。
現金授受の際に甘利氏が封筒を受け取って「内ポケットに入れた」とされる経緯についても、改めて詳細に証言しました。甘利氏はこの行為を否定しています。
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