2016年2月2日(火)
ミャンマー新議会 開会
54年ぶり民主的政権交代へ
【ハノイ=松本眞志】ミャンマーの首都ネピドーで1日、アウン・サン・スー・チー党首率いる国民民主連盟(NLD)が単独過半数を占める新連邦議会が開会しました。1962年の軍事クーデター以来、54年ぶりに民主的な選挙を経た政権交代によって、民主化運動の中心的役割を担ったNLDが与党となる政府が誕生します。
昨年11月の総選挙の結果を受けて発足した新議会は、上下両院664議席中、国民民主連盟(NLD)390議席、軍政後継政党の連邦団結発展党(USDP)42議席、非選出の軍人指定議席166議席、その他を主に少数民族政党が占める構成です。
現地からの報道によると、1日は下院議長にNLDのウィン・ミン氏、副議長にはUSDPのティー・クン・ミャ氏を選出。ウィン・ミン氏は受諾演説で、「今日はミャンマーの歴史と民主化への移行にとって栄誉ある日だ」と強調。「民主的制度を進展させ、国民の権利を伸長させ、真の民主的な連邦国家をつくる」ことを呼び掛けました。2日には上院が開会します。
NLDのウィン・テイン中央委員会執行委員は、「われわれは来週にも新大統領を選出する」と言明。新人議員のナイン・ティット氏は「平和と人権、民主主義を守るために働きたい」と抱負を述べました。
テイン・セイン現大統領(USDP)の任期は3月30日まで。その後、NLD政権が正式に発足します。