2016年1月8日(金)
北朝鮮の核実験非難
安保理 制裁強化の新決議へ
【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は6日午前11時(日本時間7日午前1時)、北朝鮮の水爆実験発表を受けて緊急会合を開き、核実験を強く非難するとともに、制裁の強化を視野に入れた新たな決議の採択へ直ちに作業を開始することで一致しました。報道機関向け声明で明らかにしました。
会合開催は、日本と米国、韓国が共同で議長国ウルグアイに要請しました。
声明は、核実験について、すべての核兵器および核計画の放棄、これ以上の核実験の中止を求めた一連の安保理決議に「明確に違反している」と批判。「国際の平和と安全にとって明白な脅威が存在し続けている」と指摘しました。
そのうえで、2013年3月に全会一致で採択された安保理決議が、北朝鮮が再び核実験をした場合に「さらに重大な措置をとる決意」を示していたことに触れ、「この約束と決議違反の重大さを踏まえて、安保理は新しい決議に向けた作業に直ちにとりかかる」としています。
潘基文(パンギムン)国連事務総長は6日の会見で、国際社会が核実験をやめるよう一致して求めてきたにもかかわらず、北朝鮮は「数々の安保理決議を再び踏みにじった」と批判。「こうした行為は地域の安全を不安定にし、核不拡散の努力を弱める」と述べ、北朝鮮に対し、これ以上のいかなる核活動もやめ、検証可能な非核化へ義務を果たすよう求めました。