2015年12月9日(水)
地球温暖化防止COP21
閣僚級会合 始まる
各国の対立克服 焦点
【パリ=島崎桂】パリで開催中の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で7日、各国環境相、外相らが参加する閣僚級会合が始まりました。全ての国が参加する2020年以降の地球温暖化対策に向け、各国の対立克服が焦点となります。
議長を務めるフランスのファビウス外相は、9日に暫定的な合意案を示し、翌10日にも合意を得たい考えを表明。各国に歩み寄りを促し、「希望の1週間」にするよう求めました。
今回の会議は、温暖化の原因となる温室効果ガスについて、先進国だけに削減義務を課した京都議定書(1997年採択)に代わる新枠組みの構築が目的。閣僚級会合では、5日までの事務レベル会合がまとめた合意草案を基に議論します。
各国はこれまでに、「2020年まで年1000億ドル(約12兆円)」の途上国支援や、5年ごとの各国の削減目標見直しでほぼ合意しました。一方で、▽先進国と途上国が担う責任や資金拠出の「差異化」▽20年までの各国の対策強化―などでは依然として意見が対立。削減目標の達成義務化については、各国の参加を優先するため見送ることがほぼ確実となっています。
閣僚級会合には、日本から丸川珠代環境相が参加しています。