2015年11月24日(火)
戦争と福祉両立しない
障害者ら全国集会 「声上げよう」
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「戦争と福祉は両立しない」「憲法・障害者権利条約を踏みにじる政治を許さない」―。障害者の生活と権利を守る全国連絡会(障全協・中内福成会長)は23日、東京都内で全国集会を開き、300人余りが参加しました。
中内会長はあいさつで安倍政権の動向にふれ、「軍事政策をすすめるということは、社会保障の予算が削減されるということだ」と指摘し、各地で障害者の権利を守るために福祉充実の声を上げようと呼びかけました。
数々の憲法裁判にかかわってきた新井章弁護士が記念講演で、憲法の三大原則(平和・民主主義・人権)は、相互関連にあると強調。「障害のある方や家族が、条約などを武器に声を上げることは、人権を守るだけでなく、日本の民主主義を成熟させることにつながる」と述べました。
参加者は、障害者が65歳になると介護保険制度へ移行させられる(介護保険優先原則)問題や、障害児支援の現場で市場化がすすんでいること、精神障害者だけが公共交通機関で運賃割引を適用されていないことなどを訴えました。
白沢仁事務局長が基調報告しました。
10の分科会が開かれました。障害者総合支援法・介護保険に関する分科会では、▽身体障害者手帳1級の視覚障害者が介護保険に移行したら要支援1や2に認定され、サービス支給時間が大幅削減された▽診療中の移動支援は全額実費負担を求められた―など各地で障害者が安心して暮らせない実態が出されました。