2015年11月12日(木)
米270都市で最賃行動
低賃金労働者 「15ドルに引き上げを」
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【ニューヨーク=洞口昇幸】米政府規定の最低賃金時給7・25ドル(約890円)から15ドル(約1842円)への引き上げを求めて、ファストフード業の労働者などの低賃金労働者や市民らが米各地で10日、ストライキやデモなどを行いました。来年の大統領選挙を見据えた取り組みも見られました。
ロイター通信は、ストは約270都市で行われたと伝え、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、最賃引き上げに関係する全ての行動が「約400都市を記録か」と報じました。
同紙によると、10日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれた共和党の大統領候補者討論会の会場前には、約千人が集まり、候補者らが最賃引き上げを公約にしないことに抗議しました。
ニューヨークでは屋外集会が開催され、雨の中で参加者は「今こそ15ドル!」「われわれは勝つ!」とシュプレヒコール。集会後、ニューヨーク市内の道路を行進しました。
運動団体「ファイト・フォー・15ダラーズ(15ドルを目指すたたかい)」などは、大統領選挙で投票するための有権者登録を呼びかけています。集会では、「15ドルのために投票を」と書かれたプラカードなどが見られました。
集会に参加した医療従事者のベルナン・ウォーリーさん(63)は、家賃が高くてぎりぎりの生活だと述べ、「全ての大統領候補者は最賃15ドル引き上げを主張してほしい」と語りました。