2015年11月10日(火)
スー・チー氏野党 圧勝へ
ミャンマー総選挙 与党、敗北を認める
【ヤンゴン=松本眞志】ミャンマー上下両院の総選挙は9日、開票が進み、国の「変革」を訴えた国民民主連盟(NLD)が圧勝の勢いです。アウン・サン・スー・チー党首は同日の会見で「法に従った国民の政治的自覚と勇気によるものだ」とし、「国民は現状を理解している」と勝利への確信を表明しました。
一方、与党・連邦団結発展党(USDP)はテー・ウー共同党首やシュエ・マン下院議長ら大物が相次ぎ落選。テー・ウー氏は「われわれは敗れた。結果を受け入れる」と敗北を認めました。
スー・チー氏の秘書(NLD中央委員会執行委員)ウィン・テイン氏(74)は本紙に対し、「民族間の和解と少数民族武装勢力との和平、経済発展を掲げてたたかった」と語り、「ビルマ族の7地域でNLDへの支持がすでに7割以上あり、少数民族の七つの州でも5割以上の支持を固めた」と述べました。
主な政党が出そろった議会選挙は1990年以来25年ぶり。国会を構成する上下両院の計664議席のうち、軍人に割り当てられる25%の議席(166議席)を除く498議席が選挙の対象でした。このうち7議席は、治安の問題で選管が投票を中止しました。