2015年10月29日(木)
「歴史的支持」「世界的な拒否表明」
封鎖解除国連決議 キューバ外務省が発表
【ハバナ=菅原啓】国連総会で米国による対キューバ封鎖の解除を求める決議が過去最多の191カ国の賛成で採択されたことを受け、キューバ外務省は27日、「歴史的支持」、封鎖政策への「世界的な拒否表明」と指摘する発表文をウェブサイトに掲載しました。
この日は国連総会の投票状況がテレビ中継され、首都ハバナ市内でも多くの職場、学校などで市民が中継を見ながら成り行きに注目しました。
地元メディアに登場した学校教師アナ・マリア・ガルシアさんは、米国が反対票を投じたことについて、オバマ政権がキューバとの関係正常化の意思を示したことと矛盾すると批判し、封鎖という「制限があるもとで正常化を達成することは不可能です」と語っていました。
中南米諸国の政府も次々決議採択を歓迎する態度を表明。ボリビアのエボ・モラレス大統領は同日の会見で、米国の反対票について、キューバとの関係改善の約束を「果たしていない」と指摘。「(米国・イスラエルの)2カ国を除く世界中がキューバとともにあるのに、米国はこれを尊重しない。それで、米政府はどんな民主主義を語ることができるというのか」と米国の矛盾した態度を皮肉りました。