2015年10月12日(月)
トルコ 死者95人に
自爆テロか 抗議のデモ
【カイロ=小玉純一】トルコの首都アンカラで10日に起きた街頭集会での2回の爆発による死者は少なくとも95人に上っています。トルコ紙ヒュリエトによると、1回のテロ攻撃の死者数としては同国史上最悪。負傷者も246人となっています。ダウトオール首相は自爆テロとの見方を示していますが、犯行声明はこれまでのところありません。爆発を受けてイスタンブールなどで抗議デモが行われました。
街頭集会は労組などが催し、クルド人が多く住むトルコ南東部で反政府武装組織クルド労働者党(PKK)と政府軍が7月から再び始めた抗争に反対し和平を求めるものでした。参加したトルコ人ジャーナリストは「集会はトルコの平和、民主主義、友愛を伝えるためだった。攻撃はこれを阻もうとするものだ」とメディアに語っています。
トルコは6月7日の総選挙で与党の公正発展党(AKP)が過半数割れして組閣に失敗。11月1日に再び総選挙を控えています。今回の集会には、クルド系の野党、国民民主主義党(HDP)の活動家が参加していました。
エルドアン大統領は今回の爆発について、「われわれの団結と国の平和に対する極悪な攻撃を強く非難」すると声明。ダウトオール首相は過激組織IS、クルド人、極左分子のいずれかが行った可能性を指摘しました。