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2015年10月11日(日)

厳選部隊に武器供与

対シリア反体制派で方針

米国防総省

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 【ワシントン=島田峰隆】米国防総省は9日、シリアで過激組織ISとたたかう反体制派への訓練・支援計画を見直し、今後は厳選した反体制派の幹部や部隊に武器などを含む装備を供与すると発表しました。同省高官によると、これまでシリア国外で進めてきた反体制派への訓練の規模は大幅に縮小します。米メディアは「ISに対抗できる戦闘部隊の育成に失敗したことを認めた」(ニューヨーク・タイムズ紙)と伝えています。

 米政府は、IS掃討作戦の一環として、今年5月からシリア国外で反体制派の訓練を開始。年間5400人の戦闘員を育成する予定でした。しかし訓練を終えて今年7月にシリア入りした第1陣は、国際テロ組織アルカイダ系武装勢力の攻撃を受けて拘束されたり逃亡したりしました。9月には訓練を受けた戦闘員が武装組織に装備を引き渡していたことも発覚しました。

 国防総省の声明は、「ISが支配する地域に今後協調して攻勢をかけられるよう、厳しく吟味した幹部や部隊に装備や武器を提供する」と表明。進展状況を監視し、空爆で戦闘を支援するとしました。

 またヨルダンやカタールなどで行っていた訓練は中止し、トルコに小規模な訓練センターを設けるといいます。

 英国訪問中のカーター米国防長官は9日、「当初の訓練計画には満足していなかった。ISを押し返す能力とやる気のある勢力を育成する多様な方法を考えた」と述べました。

 シリア反体制派への訓練計画には米議会などから実効性を疑問視し、見直しを求める声が出ていました。


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