2015年9月27日(日)
米中首脳会談
国際規範・ルール順守して不一致点も建設的に対処
米中関係のあり方に言及
25日に米ホワイトハウスで首脳会談を行ったオバマ米大統領と習近平中国国家主席の両首脳は、会談後の共同記者会見でこれまでの、または今後の米中関係について何度も言及しました。
オバマ大統領は共同記者会見の冒頭で、3年前に当時副主席だった習氏を米国に招いて初会談してから数えて今回の会談は6回目だと強調。「われわれの努力の結果、われわれの二つの国は、幅広く重大な問題でより密接に協力している」と述べました。
習氏も、「(国交正常化以来)36年の発展を経て、中米の利益は深く溶け合い、世界平和と人類の進歩への責任はさらに重くなっている。ともに協力し、協力できる分野もさらに広がっている」「中米両国の共同利益は不一致よりはるかに大きい」と応じました。
オバマ氏は、「米国は、平和的で安定・繁栄し、世界情勢のなかで責任があるプレーヤーとしての中国の台頭を歓迎する」と表明。「われわれは協力しなけばならない」と繰り返すとともに、相違点を認め合いながら、中国には「国際的な規範やルールの順守」を望みたいとのべました。
習氏は会談で「中米関係は世界で最も重要な2国間関係の一つ」と指摘。2013年6月の会談で中米の新型大国関係の構築で共通認識を得たとして「両国は、衝突せず、対抗せず、相互に尊重してウィンウィンの関係を堅持し、2国間、地域、グローバルで協力をすすめ、意見の違う敏感な問題も建設的に制御し、中米関係を正しい軌道に沿って発展させたい」(新華社報道)と語りました。
中国国内の人権問題に対して、オバマ氏は「強い見解を率直な表現で」伝えたと表明。
これにたいし、習氏は民主主義と人権問題について「人類がともに追求すると同時に各国人民が自国発展への道を自主的に選択する権利を尊重すべきだ」と強調。米国と人権対話などと通じて今後も協議を続けると表明しました。
(ワシントン=洞口昇幸、外信部=釘丸晶)