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2015年9月26日(土)

ユニクロ対応「不十分」

海外下請け過酷労働 人権NGOが会見

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(写真)会見するヒューマンライツ・ナウの伊藤和子事務局長(左)=25日、厚労省内

 大手衣料チェーン「ユニクロ」(ファーストリテイリング社)の海外下請け業者での過酷な労働環境を告発してきた国際人権NGO(非政府組織)ヒューマンライツ・ナウ(HRN)が25日、厚労省内で会見しました。事務局長を務める伊藤和子弁護士は「ユニクロ側による積極的な措置もあるが、不十分な点が残されている」として引き続き同社に改善策を求めていく姿勢を示しました。

 HRNは1月、連携する海外NGOとともに会見。中国の下請け業者2社への調査結果をもとに▽現地平均を大きく下回る賃金▽長時間残業▽高温の中での危険な労働環境―などを告発しました。

 ユニクロ側も同月、「いくつかの問題点について事実であることが確認された」(同社リリース)と一定の問題を認め、現状の改善とNGOとの対話を表明。7月には空調設備の強化や「実質的な罰金制度」の廃止などの改善策をとったと発表しました。

 今回の発表でHRNはこれらについて「実際の進捗状況は明らかではない」と指摘。連携NGOの現地調査から「賃金は低いままで、法定労働時間を大きく超える残業が続いている」「労働者代表の選出が適切に行われていない」などとしています。

 また、発注元であるユニクロ側については「労働法制の運用が不十分な国で、人権侵害リスクを知りながら利潤をあげるグローバル企業は、社会的責任を負う。国際社会では、下請けでの状況も含めて発注元が責任を持つことに広い合意がある」と話しています。

 本紙の取材にたいしてユニクロ側は「今年1月のNGOによる指摘を受け、取引先工場の労働環境改善に向けた取り組みをすすめている」などと答えました。


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