2015年9月18日(金)
共産党両院議員団会議での志位委員長のあいさつ
（１７日午前）
１７日午前に開かれた日本共産党両院議員団会議での志位和夫委員長のあいさつは以下の通りです。
１６日、参院安保法制特別委員会で、与党は、締めくくり総括質疑と採決をはかろうとしましたが、断固反対するとした野党の結束した力によって、これまでのところ、それを押しとどめているというのは重要であります。
国民の世論と運動の力が与党を追い詰めている
二つ強調したいことがあります。
一つは、ここには国民の世論と運動の力が働いているということです。与党が議会で多数であっても、国民の力が与党を追い詰め、与党を縛って、簡単には採決ができない状況を続けている。これは何よりも国民の世論と運動の力によるものだと言いたいのであります。
ゆうべの国会前行動は、雨の中、深夜未明まで、ぞくぞくと人々がかけつけた。テレビの報道を見て、いてもたってもいられない、国会前に行かなければと、一人ひとりが自発的、自覚的に立ち上がってのものでした。そういう国会前での抗議行動が続きました。
戦後かつてない新しい国民運動がこういう形で発展していることは、本当に希望が持てるできごとであります。私たちの行動は、国民多数の世論と運動に支えられているということに確信を持って、この力としっかり連携して、最後まで頑張りぬこうではありませんか。（拍手）
与党の暴走にはひとかけらの道理もない――大義は国民の側にある
もう一つは、与党の暴走にはひとかけらの道理もないということです。与党は、中央公聴会、地方公聴会に続いて採決強行をはかろうとしていますが、公聴会は国民の意見を広く聞き、審議を充実させるためのものであり、採決のための通過儀礼では断じてないということを言いたいのであります。（拍手）
中央公聴会、地方公聴会でよせられた声は、きわめて真摯（しんし）、多面的、豊かな内容のものでした。ところが、委員長は、昨日の地方公聴会の内容をたった１枚の紙で、一人ひとりの公述人の陳述内容を、たった４行から５行で、まともに報告しようとしなかった。これは、歴史的な汚点を残すような文書だと思って、私は見ました。
昨日の地方公聴会で、たいへんに印象的だったのは、前日本学術会議会長の広渡清吾・専修大学教授が、与党の暴走について、平和主義、民主主義、立憲主義の破壊であるとともに「反知性主義を感ずる」と、ここまできびしく批判した。この声に与党は耳を傾けよ、ということを強くいいたいと思います。（「そうだ」の声、拍手）
国民多数が反対し、憲法違反がこれだけはっきりした法案です。そして、公聴会直後の採決というのは国会のルールの破壊です。
与党のやろうとしていることがひとかけらの道理もない。大義は国民のたたかいの側にあるということに確信をもって頑張りぬきたいと思います。（「よし」の声、拍手）
参院での強行も、衆院での再議決も許さない
最後に、これからのたたかいでありますが、参議院で採決を許さないためのたたかいをひきつづき頑張りぬきたいと思います。
同時に、自民党の国対委員長が、衆議院での３分の２（「みなし否決」で再議決）ということも言い出しております。（「とんでもない！」の声）
これはとんでもないことであって、もしそういうことになるとすれば、これは国民多数の民意を無視するだけではない、二院制を破壊する暴挙であって、絶対に許すわけにいきません。
参議院での強行も許さない、衆議院での３分の２も許さない、両方許さないという点で衆参議員団一体になって、野党共闘をさらに強めて、頑張りぬく決意を固めあいましょう。以上で、私のあいさつといたします。頑張りましょう（「おー」の声、大きな拍手）
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