2015年9月16日(水)
戦没遺骨収集を強化
赤嶺氏 戦争の実相継承に意義
衆院で法案可決
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戦没者の遺骨収集を国の責務として強化する法案が11日、衆院本会議で全会一致で可決しました。これに先立つ厚生労働委員会で日本共産党の赤嶺政賢議員は、遺骨収集の目的が遺族の元に遺骨を戻すことにあり、収集を通じて「残忍で汚辱にまみれた」戦争の実相を継承していくことの意義を強調しました。
赤嶺氏は「畑仕事を手伝った子ども時分、私の役目は散らばった遺骨を拾って隅に積み上げることだった」と、戦後の沖縄に生まれ育った自らの生い立ちに触れながら、「収集によって、あの戦争がいかに無謀で人命を無視した残忍なものであったか、戦争の実相が浮かび上がる」と指摘しました。
一方、土地区画整理事業中に発見された遺骨が重機を用いて根こそぎ掘り出される例もあることに触れ、「遺骨や遺品の状態、最後の姿も分からない。もっと遺骨の尊厳を考慮すべきだ」と主張し、丁寧な収集を促がす「ルール化」を求めました。
赤嶺氏は、現在の米軍基地内にあった収容所でも多くの住民が亡くなった事実をあげ、「基地内であっても遺骨収集すべきだ」と迫り、塩崎厚労相は「米軍への要望を検討する」と答えました。