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2015年8月23日(日)

北東アジアの平和に憲法9条が寄与

韓国で平和共存フォーラム

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(写真)22日、韓国・春川で開かれたフォーラムで討論する各国の参加者ら(栗原千鶴撮影)

 【春川(韓国)=栗原千鶴】韓国、日本、中国の識者や市民らがアジアの平和問題を討論する「北東アジア平和共存フォーラム」が22日、韓国北部の春川市内で開かれ、日本国憲法9条の重要性や北東アジアにおける平和共同体構築の可能性、安倍政権による「戦争できる国づくり」に対する懸念などを語り合いました。主催は翰林(ハルリム)大学、翰林聖心大学、東アジア平和研究所。

 「九条の会」事務局長の小森陽一氏は、改憲派の動きを歴史的に解明し、9条に対する国民世論の変化などを紹介。「『九条の会』を全国に作っていく活動が世論を変える一つの力になった」と語りました。

 中国・北京大学教授の金景一氏は、「9条は70年間、北東アジアの平和を守る重要な役割を果たしてきた」と評価。「日本で憲法を守る勇気ある行動を聞き感動した。日中韓が力をあわせて、北東アジアに平和の枠組みをつくることが大切だ」と話しました。

 韓国元副首相兼統一院長官の韓完相(ハン・ワンサン)氏は戦後70年の安倍談話について、東アジアの関係を悪化させただけだと指摘。「安倍首相は歴史修正主義と軍国主義を放棄し、侵略と植民地支配をした過去の歴史を正直に認め、心からの謝罪とそれに値する具体的な措置を取らなければならない」と強調しました。

 フォーラムでは、ノーベル平和賞に9条を推薦するとする春川市民4千人の署名が「憲法9条にノーベル賞を」実行委員会に手渡されました。東アジア平和研究所所長の尹載善(ユン・ジェソン)翰林聖心大学教授が、署名に取り組んだ経緯を説明。「春川市民も平和賞を渡すことに共感している」と語りました。


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