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2015年8月16日(日)

旧日本軍731部隊展示施設

8・15の日に新資料館

残虐行為の歴史刻む 中国・ハルビン

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 【ハルビン(中国黒竜江省)=小林拓也】日本の敗戦から70年の15日、中国黒竜江省の省都ハルビンにある「侵華日軍第731部隊罪証陳列館」の新資料館の開幕式が行われました。学生や市民、軍人ら2000人が参加し、日本軍731部隊による人体実験などで犠牲になった被害者に黙とうしました。


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(写真)中国黒竜江省ハルビン市で行われた侵華日軍第731部隊罪証陳列館の新資料館の開幕式。平和への願いを込め、白いハトが空を舞いました=15日(小林拓也撮影)

 あいさつした中国文化省の励小捷・事務次官は「731部隊跡は、日本軍国主義の中国侵略での残虐行為と反人類的な罪を示す場所だ」と述べ、新館が建てられ、新たな資料などが公開されることの意義を語りました。

 中国共産党黒竜江省委員会の王憲魁書記は「戦争終結から70年たった今日でも、日本の一部右翼勢力は歴史の事実を無視し、侵略の罪を隠し、戦争責任を認めようとしない。さらに平和憲法を変えようとしている。これは世界平和への挑戦だ」と批判。「中国人民と全世界の平和を愛する人民は団結し、日本の一部勢力の歴史をわい曲する動きに断固反対する」と訴えました。

 1941年に当時31歳の父親が731部隊に殺害された張可偉さん(76)も遺族として参加。式典終了後、「日本の右翼勢力は731部隊の罪を否定しており、日本の若者の多くはこの事実を知らないのではないか。日本の多くの人に事実を知らせてほしい」と語りました。

 新資料館の総面積は4500平方メートル。写真や資料など1万点以上を展示しています。午後から一般開放され、多くの市民が参観しました。

 開幕式には日本から、「15年戦争と日本の医学医療研究会」の西山勝夫事務局長、西山とき子・日本共産党元参院議員、弁護士や研究者らが参加しました。


 731部隊 旧日本陸軍の研究機関。1933年に部隊の原型が編成され、38年に中国東北部のハルビンに本部が置かれました。陸軍軍医中将・石井四郎を部隊長に、ペストやコレラなどの細菌兵器を極秘に研究・開発し、中国で実戦テストを実施。約10年にわたり捕虜らを「マルタ」と呼んで人体実験を繰り返し、約3000人の命を奪いました。


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