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2015年8月7日(金)

「侵略」明記、「おわび」求めず

70年談話 有識者会議が報告書

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 戦後70年談話に関する有識者会議「21世紀構想懇談会」(座長・西室泰三日本郵政社長)は6日、安倍晋三首相に報告書を提出しました。

 報告書は、最大の焦点となる歴史認識について「先の大戦への痛切な反省」を明記。「植民地支配」や「侵略」という表現も記載する一方、戦後50年の村山富市首相談話(1995年)にある「おわび」の踏襲は求めませんでした。

 報告書は、「日本は満州事変以降、大陸への侵略を拡大し、世界の大勢を見失い、無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えた」「民族自決の大勢に逆行し、1930年代後半からは植民地支配が過酷化した」としました。こうした「植民地支配」と「侵略」について「国策として日本がアジア解放のために戦ったと主張することは正確ではない」と述べ、過去の日本の侵略戦争を肯定・美化する「靖国」史観をしりぞける姿勢を示しています。

 日本軍「慰安婦」問題の存在があることを認めつつ、国の関与を認め誠実に謝罪するという根本には触れず、「永続する和解を成し遂げるため、韓国の国民感情にいかに対応するかを共に検討し、和解の方策を考え、責任を共有する」などとしました。

 戦後日本の平和国家としての歩みを強調する一方、「中国、韓国との間では和解が完全に達成されたとは言えない。中韓とは地道に和解に向けた話し合いを続け、東南アジアの国々には過去を忘れずに謙虚な態度で接することが重要だ」と述べました。

 今後の日本のとりくみでは、「安全保障分野で日本が今後、世界規模で従来以上の役割を担うことが期待されている」として安倍政権が「積極的平和主義」の名で進める軍事的対応も提言。戦後70年にあたってとるべき具体的施策では、近現代史教育の強化や多国間の歴史共同研究の実施などを列挙しました。


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